幸せなセカンドキャリアを見つけるための4つのポイント

人生の節目を迎えた50代・60代の世代は、仕事面では職責の変化、役職定年、定年退職など、プライベート面では介護、子供の自立、家族や自身の体調の変化といった人生の節目を迎えている方が多くいらっしゃいます。
そんな時期だからこそ、「この先の人生(キャリア)はどうしていこうか・・・」と改めて見つめ直すことは大切なことで、また迷うのではないでしょうか。漠然とした将来についてではなく、待ったなしでやって来るすぐ先の未来を考えなくてはならず、自分ひとりで決めるのは難しいと思います。
強みを自覚していないベテランは多い
Uさん(仮名:60歳男性)もまさに人生の転機を迎えたおひとりでした。外資系大手医療機器メーカーに長く勤務されていたのですが、定年まであと1年という時期に会社都合で退職となりました。
「きっとどこかに転職できるだろう」と退職時には余裕があったそうですが、いざ転職活動をしてみると「年齢」という大きな壁がありなかなか決まらず。段々と自信を失っていた時にRD LINKを見つけたようです。
医療機器の薬事という専門性が高く立派なご経験なのに、ご自身ではそれを強みと感じておらず、ご面談では「専門性って売りにならないですね。どこの会社でも通用するスキルや経験じゃないので…」とかなりマイナスな発言。「この歳なので食べていれば十分。なので、仕事ないなら人手不足の宅配業界で運転手しようかな。」とのこと。
誤解してほしくないのですが、宅配業界について何か言いたいわけではありません。私が驚いたのは、ご自身の専門性を強みと感じていなかったことです。
長年Uさんがいた医療機器業界は高い専門性が要求される業界です。ましてや開発製品の薬事申請をされていた方はなかなかいません。ぜひその専門性を活かしてほしいと思い、私が提案したのはスタートアップベンチャー企業でした。研究者でもある社長様は、スキルとお人柄があえば年齢は関係ないという考えをお持ちだったので、「フルタイムではないですが、応募してみませんか?」と提案したところ、相性ぴったりで決定となりました。
実はUさんのように自分の強みを自覚されていない方は数多くいらっしゃいます。また逆にご自身が強みと思っている点が通用しないことに気づいていない方もいらっしゃいます。
では、どうしたら幸せなセカンドキャリアを見つけることができるのでしょうか?私がみなさんに提案したいのは、以下の4つのポイントです。
【幸せなセカンドキャリアを見つけるための4つのポイント】
① 今の自身の環境を整理する
② 今後の生き方を考える
③ 妥協点を見つける
④ プロに相談する
ひとつづつ説明します。
①今の自分の環境を整理する
最初にお伝えしたように、ほとんどの方が何らかの「人生の節目」を迎えていると思います。今までと同じく仕事に集中できる環境にいる方は少ないのではないでしょうか。ご自身の気持ちだけでなく、ご家庭やご自身の体調面も含めて1年先、3年先までに起こりうる可能性を整理しておくことをお勧めします。その中で仕事と向き合える時間がどれぐらい取れるのか、どういう働き方であればリスクがないかを見つけてみてください。
②今後の生き方を考える
人生の後半を迎え、仕事に対しての考え方は30代、40代とは大きく変わることがあります。今までは自分が成果を出したい、直接貢献したいと影響力を発揮された方が、長年の経験を経て、今後は後進の育成をしたい、業界全体への恩返しをしたいと考えている。そういったお話をたくさん聞いてきました。「いや、生涯現役・第一線です!」という生き方も素晴らしいと思います。周りの意見はともかく、ご自身はどう考えているのかを考えてみてください。
③妥協点を見つける
環境も生き方も確認したし、今後の働き方はこれでいこう!と決めた後に必要なのは、その実現性です。情熱や想いはもちろん大切ですが、妥協点を見つけることも必要です。全てが実現できる企業は残念ながらありません。譲れること、譲れないことについても確認しておきましょう。
④プロに相談する
自分のことをよく知っている家族や友人の意見は参考になります。最高の応援者でもある彼らの意見に耳を傾けることは当たり前ですが、残念ながら転職、起業について精通している方はほとんどいないでしょう。大切なのは、多角的な視点を持つことです。自分と違う立場の人に意見を聞き、それを聞いた上で最後はご自身でどうしたいかを決めていけば後悔はないと思います。
今の時代はこれが正解というものはありません。働き方、生き方に関しても同じです。当たり前だったことが当たり前でなくなった今、あなたがやりたいことは何でしょうか?
人生100年時代をどう生きていきたいですか?