株式会社ドットミー COO井手氏、品質保証部長 佐藤氏インタビュー

2026.04.24

企業インタビュー

株式会社ドットミー COO井手氏、品質保証部長 佐藤氏インタビュー

今回企業インタビューにご協力いただいたのは、株式会社ドットミー COOの井手氏と、品質保証部長の佐藤氏。

株式会社ドットミーは、「とらなきゃに、しあわせを。」をコンセプトに掲げるウェルビーイングブランド"Cycle.me"を展開されています。
事業拡大に伴い、広告・販促・広報物などの制作物が増加したことを背景に、表現チェック体制の強化に関して、RD LINKのプロ人材がご支援させていただきました。

企業紹介

株式会社ドットミー
2021年設立。「自分らしく生きる、をつくる。」をミッションに掲げ、「とらなきゃに、しあわせを。」をコンセプトに展開するウェルビーイングブランド"Cycle.me"を展開。
ひとりひとりの考え方や生活スタイルに寄り添い、健康的な生活に貢献する商品・ブランドを創出している。食品や飲料などのプロダクト開発から、オンライン・オフラインのコミュニケーション設計まで一貫して行い、生活者起点の価値提案を続けている。

プロジェクト内容

『広告・販促・商品企画における表現チェック体制の構築』×『食品関連法規に精通した表現のエキスパート』
事業拡大に伴い、SNS・LP・店頭販促物など多様な制作物が増加。表現のチェックについて、これまでもスポットで外部へ相談していたものの、「法令順守」「誤解のない伝わり方」「ブランド世界観の維持」を三位一体で担保する仕組みは、社内では十分に構築されていなかった。社内に根付く表現チェック体制を構築・運用するにあたり、RD LINKに支援を依頼。

専門性を学びながら実務を進めるには、正社員より業務委託がフィットした

今回、正社員の中途採用ではなく、業務委託という形で外部人材の活用を選ばれた理由や経緯を教えてください。

井手氏:
事業を進めていると、「今この瞬間に解決したいけれど、範囲はすごく狭く、かつ高度な専門性が必要な課題」が度々出てきます。開発、製造、人事、法令対応など、さまざまなケースがあると思いますが、今回の表現チェック体制の強化は、まさにそのタイプの課題でしたので、業務委託という選択肢が出てきました。

正社員採用で考えると、その狭い課題だけをお願いするわけにはいかず、他の業務も含めた役割設計をしながら、組織全体のバランスを見て採用する必要があります。一方で業務委託であれば、「ここだけピンポイントで、中長期的にお願いしたい」というニーズに対して、その部分に特化したプロフェッショナルの力を借りることができます。

今回でいえば、薬機法や景表法、健康増進法などを踏まえた広告表現への対応を強化したいという課題がありました。もちろん将来的には内製化を目指しており、その際に、その道を長く歩んでこられた方に入っていただき、僕らの何十歩も先を行く知見を社内に取り込みつつ、こちらも勉強しながら進められる形にしたいと考えました。単に「外に丸投げする」のではなく、学びの機会としても活用したかったので、業務委託という形がフィットしたと感じています。

ありがとうございます。品質保証の責任者である佐藤様としては、社内の課題や、業務委託の活用についてどのように感じられていたのでしょうか。

佐藤氏:
品質保証は業務の幅が非常に幅広いので、すべてに精通している人はなかなかいないと思っています。弊社の品質保証チームは私を含めて二名ですが、私自身もともと品質保証の中でも工場監査や食品表示が専門で、「自社ブランドの広告表現チェック」を体系的にやってきた経験はあまり多くありませんでした。もう一名のメンバーもメーカー出身ではないので、私と同じく表現チェックの経験があまりなく、会社として強化していかなければならないと感じていました。

また、クリエイティブ側にも表現の知識や感覚が必要です。制作物を作るクリエイティブチームと、最終チェックをする品質保証チーム、その両面のスキルアップが必要だと考えていました。ですので、今回の目的は「チェックのプロを一人採用して任せ切る」ということではなく、クリエイティブ側の意識やレベルを上げていくこと、品質保証としてチェック機能を社内にきちんと構築することでした。内製化を前提に、その設計を考えたり構築したりする時間も必要でしたので、「プロの方に来ていただいている間に仕組みを作りたい」という気持ちもありました。そういった助走期間として、学びながら実務を回していくには、業務委託のほうが現実的で、やりやすかったと感じています。

どんなプロ人材が自社に合うのかも、RD LINKと一緒に整理していけた

「どんな人に業務委託に入ってもらえば良いのか」はどのように判断されましたか。

井手氏:
そこがまさに、最初は全く分からなかったところです。広告表現のチェックといっても、法務が得意な方が良いのか、品質保証寄りの方が良いのか、それとも表現を作る側のクリエイティブ寄りの方が良いのか。当社の課題に対して、どのタイプのプロ人材が一番フィットするのかは、正直イメージが持てていませんでした。

その状態でRD LINKさんに相談したところ、まずこちらの状況や課題感を丁寧にヒアリングいただきました。そのうえで、「かなり攻めの表現に強い方」「薬事・法令観点で守りを固める方」「ブランド世界観も踏まえながらバランスを取れる方」といった、バックグラウンドやスタンスの違う候補者を複数ご提案いただきました。

通販の世界では、売上を作るために、法律ギリギリを攻めるようなやり方も存在します。それ自体を否定するつもりはありませんが、一方で「それは本当にCycle.meというブランドとして言いたいことなのか?」という問いも常にあります。法律の抜け道を巧みに探すよりも、ブランドとしてのあり方を一緒に考えながら、社内に持続可能な判断基準を一緒に作っていける方にご支援いただきたいと思っていました。

タイプの異なる方々をご提案いただき、「ブランドの世界観やお客様への伝え方を一緒に考えてくださる方だな」と特に感じたのが、今回支援をお願いしたFさんでした。

「社内でなんとなく課題だと思っていたこと」に対して、御社の担当コンサルタントさんに人選のアドバイスもいただきながら、「ここは自社に知見があるけれど、ここは社内に足りない部分だ」といった議論を社内で行いました。社内で担うべき部分と外部のプロ人材にお願いすべき部分が整理され、「うちの課題ってこういうことだよね」と、こちらの整理も進んだ感覚があります。その過程を経たからこそ、自社に足りない専門性をピンポイントに繋ぎ込めたのだろうなと感じます。

正社員採用での実績から、「まずRDサポートに相談しよう」と思い立った

そもそも、外部人材の活用先として、RD LINKにご相談いただいたきっかけや理由を教えてください。

井手氏:
もともと正社員採用のほうで、御社の別サービス(RD REALIZE)でお世話になっていたことが大きかったです。

正社員採用の際、並行して他の人材会社さんにもご相談していましたが、研究開発や商品開発といったマテリアル寄りの領域は、やはり御社が強いという印象がありました。一番早く良い候補者をご提示いただき、結果として採用にもつながりました。そのときにご紹介いただいた方が今も社内でとても活躍してくれていますし、良い人材を紹介してもらえたという実感がありました。なので、今回のような業務委託のテーマでも、まずは御社に相談してみたいなと思いました。

プロ人材による厳しくも丁寧なフィードバックが、社内の意識とスキルを底上げした

実際にFさんが稼働してから、社内ではどのような変化がありましたか。率直なご感想をお聞かせください。

井手氏:
まず、とてもありがたかったのは、FさんがCycle.meや当社のこと、関わるメンバーのことをきちんと理解しようとしてくださっていたことです。稼働前の面談のときから弊社のサイトを細かく見てくださっていて、商品も実際に購入して試してくださっていましたし、「わかろうとしてくれている」という姿勢が最初から伝わってきました。

実務が始まると、どうしても「チェックの専門の方が入ってくれたから、とりあえず全部投げてしまおう」という動きになりがちです。実際、初期はそういう空気が少しありました。ただFさんは、「これはダメです」で終わらせず、なぜダメなのか、どの法律やガイドラインの観点で問題になるのか、代わりにどういう表現なら適切と言えそうか、というところまでセットで返してくださいます。

そのフィードバックをきちんと見ているメンバーは、同じ質問を繰り返さなくなりますし、自分たちで考えてから相談するようになっていきました。表現の「勘どころ」のようなものが、徐々に社内に蓄積してきていると感じます。

佐藤氏:

品質保証としては当然、法令に基づいたコメントを行うのが基本です。ただ広告表現には、「法律的には問題ないけれど、ブランドとしては違和感がある」「言葉としては普通だが、お客様に誤解を与えかねない」といった領域があります。そこは法令対応の観点だけを見ていると、どうしても拾いきれません。

そこを外部の表現の専門家が、「ブランドの世界観」と「法令順守」の間に立って橋渡ししてくれたのは、とても大きかったです。

当初、社内の反応はいかがでしたか。チェックが入ることへの抵抗感もあったのではないでしょうか。

佐藤氏:
ありましたね。もちろん手間がかかる作業ですので、「手間が増える・時間がかかる」という声は、正直少しありました。ただ、それに対しては、全社定例などの場も使いながら、「チェックをしないと何が起きるのか」「何かあったときに誰が責任を負うことになるのか」という話を何度かしてきました。

チェック機能は、会社を守るためでもありますが、同時に個人を守るためのものでもあります。「大変だけど、見てもらわないと不安だよね」という感覚に切り替わってきたのは、Fさんの丁寧なフィードバックのおかげでもあり、着実に浸透してきた結果だと思います。

井手氏:
外部の目が入ることで、組織として全体が少し“締まった”感じがあります。プロセスとしては、まずFさんに一次チェックをお願いし、そこでブラッシュアップされたものが品質保証に上がってくる、という流れを取っています。一次フィルターが入ったことで、クリエイティブチームも「本当にこれで大丈夫かな」と一度立ち止まって内省する意識が増えたのだと思います。

油断すると、Fさんから何行にもわたるご指摘が返ってきますからね(笑)。ただ、それだけしっかり見てくださっているということでもあり、メンバー側も着実に学びながら進められているので、非常にありがたいです。

佐藤氏:
品質保証に上がってくる段階での戻り件数は、大きく減りました。Fさんの人柄もあって、多少厳しいことを言われても、「なるほど。そうですよね」と受け止められる雰囲気になれているのは大きいと思います。

外部人材との連携で重要なのは、わからないことを率直に確認し合うこと

これまでのご経験から、外部人材の活用で企業様側が意識しておくべきことがあれば教えてください。

井手氏:
「何がわからないのか」を含めて、率直に共有することが大切だと思っています。外部の専門家にお願いするテーマは、そもそも社内でも手探りなことが多く、最初から課題や論点が明確になっているとは限りません。加えて、外部の方が企業側の事情を最初からすべて理解しきれているわけではないので、わからなくて当然という前提を持っておくことも大事だと感じています。

これまで業務委託の方に入っていただく機会が何度かありましたが、様子を見る時間が長くなり、結果として時間だけが過ぎてしまうこともありました。その点、今回のFさんのように「何がわからないんですか?」と踏み込んで確認してくださる方は非常にありがたいですし、受け入れる側としても、目指したいことや分からないことを率直に共有する姿勢が必要だと思っています。お互いに確認しながら理解していくことが大切ですね。

佐藤氏:
実際、契約開始当初に、お互いにわからない部分を質問し合い、共有する時間を設けていました。業務委託で入っていただくと、「すぐに成果を出してほしい」と考える企業さんもいらっしゃるかもしれませんが、今振り返ると、まず理解し合う時間を確保したことが、その後の進めやすさにつながったと感じます。

重要なテーマほど、個人ではなく「法人対法人」で安心して任せられる

RD LINKを介するメリット・デメリットや、個人と直接契約する場合との違いについて、率直なご意見をお聞かせください。

佐藤氏:
今回のプロジェクトに関して言えば、デメリットはほとんど感じていません。秘密保持についても契約の範囲内で出せる情報しか出していませんし、不安はありませんでした。

メリットとしては、良い人材をきちんと見つけてきてくださることに加えて、稼働状況の確認やちょっとした調整ごとなど、間に入ってフォローしていただける点です。中継ぎをしていただけるのは、企業側としては非常にありがたいポイントだと思います。

井手氏:
個人と直接契約する場合との違いでいうと、特に重要なポジションやセンシティブなテーマをお願いする際には、「法人対法人」で契約しておいたほうが安心だという感覚があります。

人脈経由で個人の方をご紹介いただくこともありますが、万が一うまくいかなかった時に、紹介してくれた方に心理的な負担がかかってしまうことがあります。「せっかく紹介したのに、短期間で契約終了になってしまった」なんてことになりかねません。

その点、エージェントを介していれば、マッチングや評価はあくまでも法人対法人としての話になりますし、万が一フィットしなければ別の人材提案も含めて冷静に話し合うことができます。重要なテーマであればあるほど、法人対法人の関係のほうが、会社としては安心してお願いできると感じています。

“何に困っているか分からない”状態こそ、相談するタイミング。話してみることで、出会いと解決が近づく

最後に、RD LINKの活用や外部プロ人材の活用に迷っている企業様に向けたメッセージをお願いします。

井手氏:
まずは、「何に悩んでいて、何に困っているのか」を、そのまま話してみることをおすすめします。我々が相談した際も、まだ課題として明確なものになっていない状態だったと思いますが、人材のプロの目線で見ていただけると、「社内でやるべきこと」と「外部プロにお願いすべきこと」が整理されていきます。

佐藤氏:
「そんな都合のいい人材なんていないだろう」と思っていても、実際に相談してみると、意外といる。今回もそういったご縁があり、相談してみて良かったなと感じています。まずは頭の中にあるモヤモヤをそのまま話してみること。それが結果的に、良い出会い、そして事業課題の解決への一歩につながるのではないかと思います。

本日はお忙しい中、ありがとうございました

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