職務経歴書はどうやって書けばいい?書き方やポイントを解説!

2022.08.25

コラム

職務経歴書はどうやって書けばいい?書き方やポイントを解説!

仕事に応募する際に求められるのが、履歴書と職務経歴書です。複業を始めたい方にとって、キャリアの棚卸と職務経歴書でのPRは必須と言えるでしょう。今回は、職務経歴書の書き方や押さえておきたいポイントなどを解説します。職務経歴書の書き方がわからず困っている方は、ぜひご一読ください。

職務経歴書とは

職務経歴書にはどのような役割や目的があるのでしょうか。以下では、職務経歴書の概要や履歴書との違いについて解説します。

職務経歴書とは?

職務経歴書とは、これまで自分が培ってきたキャリアや業務内容、スキルなどを応募先の企業に伝えるための書類です。
転職活動における職務経歴書は、これまで勤めてきた会社の概要や保有資格、自己PRなどを詳しく書き、入社後にどのような貢献ができるのかをアピールします。そのため、職務経歴書に書く内容は、応募先の企業が求めている人材に合わせることが大切です。職務経歴書を複数の企業で使い回さないことはもちろん、記入を始める前には募集要項や企業サイトを見て、その企業がどのような人材を求めているのかをリサーチしましょう。
複業活動で使用する職務経歴書も基本的には転職活動と同じですが、複業はその企業に入社するわけではありませんので、入社後の貢献や社風への共感をPRするよりも、その業務で即戦力としてどのような貢献ができるのかというスキル情報を伝るための書類となります。

履歴書との違い

履歴書は、氏名や住所、学歴・職務経歴、資格の有無などの基本情報を記載する書類です。
職務経歴書には、履歴書だけではわからない実務能力や経験などの情報を記載します。また、履歴書はほぼフォーマットが決まっている一方で、職務経歴書は自身の経歴に合ったフォーマットを選択できたり自由に作成できたりします。

職務経歴書を書く際に知っておきたいこと

職務経歴書を書く目的は、自分がこれまでの業務でどのような能力を発揮してきたのかを担当者に伝えることです。履歴書のようにただ単に経歴を書くのではなく、応募する企業の募集内容や求めている人材に沿った内容で書類を作成していきます。職務経歴書に書かれている内容が採用や契約の大きな判断材料となることが多いため、業務経験や実績、強みなどはできるだけ具体的に書きましょう。記入前のリサーチはもちろんのこと、自分のキャリアの振り返りや身につけたスキルの整理を行うことも大切です。

職務経歴書の書き方

以下では、職務経歴書に書く内容や書かないほうがいいこと、フォーマットの種類と選び方について詳しく解説します。

職務経歴書に書く内容

職務経歴書に書く内容は、主に以下6つです。

<日付とタイトル>

まずは、1枚目のページ冒頭に日付とタイトルを記入します。
タイトルは太字で「職務経歴書」と書き、日付は提出日、またはポストの投函日を右寄せで記入しましょう。
日付を記入する際に用いる年号は、西暦と和暦のどちらを使用しても問題ありません。ただし、職務経歴書全体で表記を統一してください。和暦の場合は、元号を「H」や「R」のように省略せず、「平成」や「令和」のように表記しましょう。

<経歴要約>

経歴要約は言葉の通り、職務経歴を要約したものです。職務経歴をすべて記入したあとに書くとスムーズに進みます。勤めてきた会社の詳細や具体的な業務内容などは後の職務経歴で記載するため、ここでは経歴や実績を3〜5行程度(200〜300文字前後)で簡潔に書きましょう。少ない文字数の中で、企業に何が貢献できるのかのアピールも大切です。

<職務経歴>

職務経歴書には、会社概要や就業期間、業務内容などを書きます。
会社概要の欄には会社名や事業内容、設立年月日、資本金、従業員数、売上高などを書きましょう。なお、会社名は(株)(有)のような略称を使わず、「◯◯株式会社」「〇〇有限会社」のように正式名称を記入します。就業期間は、「2018年4月〜2020年3月」のように年月の単位で表記し、在職中の場合は「2018年4月〜現在」のように記入してください。業務内容は、​​これまでどのような業務を担当してきたのかを記載する項目です。担当していた業務に加えて、販売していた商品や使用していた機器などを箇条書きで記載します。なお、同じ会社でいくつもの部署を経験している場合は、部署ごとに分けて記載しましょう。

<役職や実績>

役職を担った経験がある場合は、役職名を記載します。部下がいる場合は、チームの数や人員数などを記載すると効果的なアピールになるでしょう。注意点として、「プロジェクトマネージャー」や「プロジェクトリーダー」などは期間が限定されているため、一般的な役職ではなく、役割として考えられます。そのため、これらは役職の欄ではなく、職務経歴の欄に記載するのがおすすめです。
加えて、役職や役割についたという事実だけではなく、力を入れたことや実績なども忘れずに記載しましょう。個人の成果だけではなく、チーム全体の実績を記載しても問題ありません。記載する場合は、できる限り具体的な数値を交えるのがおすすめです。

<スキル>

スキルの欄には、職務経歴書で書ききれなかったスキルや資格を記載します。希望している企業にマッチしている経歴やスキルがある場合は、積極的に書きましょう。なお、スキルには専門分野での業務経験や専門的なツールやソフトウェアの知識、業界知識なども含まれるため、自分のスキルを低く見積もりすぎないことが大切です。
保有している資格がある場合は、資格の名前を正式名称で書きましょう。このときに、資格名の表記が履歴書と異ならないよう注意してください。なお、一般的にあまり知られていない資格(特に民間の資格)の場合は、実施団体名も併せて記入しましょう。

<自己PR>

自己PR欄には、自分の強みやアピールポイントを200〜300字程度で書きます。
自分の強みや経験などを、どう生かして貢献できるのかも併せてアピールしましょう。
自己PRを書く際は結論を最初に述べ、その次にアピール内容を裏付ける体験談、その次に入社後の抱負を記載すると納得感のある内容に仕上がります。

職務経歴書に書かないほうがよいもの

職務経歴書には趣味やボランティア活動、特技、アルバイト経験など、業務外のことは書かないようにしましょう。これらは職務経歴書ではなく、履歴書に書くのがおすすめです。

フォーマットの種類

職務経歴書の書き方は基本的に自由ですが、「編年体形式」と「逆編年体形式」「キャリア形式」の3つのフォーマットがあります。編年体形式が最も一般的ですが、キャリアや自分の状況と照らし合わせて最適なフォーマットを選びましょう。

<編年体形式>

編年体形式は、履歴書の学歴・職歴欄と同様に、経歴を古い順に記載していくフォーマットです。よく使用されているフォーマットであるため、どの形式で作成するか迷った場合や、形式に指定がない場合は編年体形式を選ぶとよいでしょう。

<逆編年体形式>

逆編年体形式は編年体形式とは反対に、直近の経歴から順番に記載していきます。転職回数の多い方や直近の経歴やスキルなどを、より効果的にアピールしたい方におすすめです。

<キャリア形式>

キャリア形式は、実際に経験した業務や担当したプロジェクトごとに項目を分けて記載するフォーマットです。時系列に書く必要がないため、アピールしたい経験から書き始められます。転職回数が多く、編年体形式や逆編年体形式では読みにくいと感じる場合におすすめです。

言葉を統一すること

職務経歴書を記載する際は、履歴書や封筒などを含めた書類全体の言葉を統一しましょう。
特に、元号や資格の名称などはバラつきやすいため、注意が必要です。算用数字と漢数字も書類全体で統一するようにしましょう。

押さえておきたい職務経歴書のポイント

以下では、より見やすい職務経歴書を作成するために押さえておきたい6つのポイントを紹介します。

・見やすく簡潔にまとめること

企業の担当者が見やすいよう、職務経歴書は簡潔にまとめるのが鉄則です。
職務経歴書に書く内容と書かない内容を区別し、使用するA4用紙の枚数は1〜2枚程度、多くても3枚までに抑えましょう。

・できれば手書きは避ける

特に、WordやExcelなどのスキルを求める職種へ応募する際には手書きを避け、パソコンで作成しましょう。見た目が整うだけではなく、パソコンスキルのアピールにもつながります。

・箇条書きを活用する

自分の経歴やスキルなどを担当者にわかりやすく伝えるためにも、必要に応じて箇条書きを使用しましょう。特に、職務経歴や実績、スキルなどは文章よりも箇条書きで書いたほうが見やすくなります。

・数字を使う

数字を使うと具体性が増し、説得力を強めることができます。ただ単に数字を盛り込むだけではなく、記載した数字が会社や組織にどれほどよい影響を与えたのかについても記載しましょう。
たとえば、営業職の場合は「営業担当100人中3位の成績を収めました」や「目標達成率120%でした」などのように記載すると効果的です。数字で表しにくい職種もあると思いますが、数字への意識があるということは強いPRになりますので、コスト削減や納期の短縮など自分の仕事の中で極力数値で表せるPRを探してみると良いでしょう。

・昇進や表彰歴は経緯も記載する

昇進や表彰歴がある場合は、その経緯や理由を記載しましょう。
実際に昇進したことや表彰されたという事実のみだけではなく、「何を評価されて昇進できたのか」や「どのような取り組みや能力が認められて表彰されたのか」などの背景を書くことで、より効果的にアピールできます。特に、昇進をした経歴がある場合は、職務経歴書内で昇進後の役職・ポジションで「何に取り組んだのか」や「どのような役割を果たしたのか」なども記載しましょう。

・職務内容と実績は分けて記載する

職務内容と実績は関連していることが多い項目ですが、両者は分けて記載しましょう。読みやすくなるだけではなく、企業の担当者が経歴と実力を分けて把握できます。

・専門用語や社内用語の使用は避ける

たとえ同業の企業であったとしても、専門用語や社内用語の使用は控えましょう。読み手となる担当者に分かりやすく伝えることが鉄則です。家族など周囲の人に一度見てもらうのもオススメです。

提出時の注意点

職務経歴書は郵送やデータ、直接持参の方法で提出するのが一般的です。企業によっては、職務経歴書の内容に加えて送り方をチェックしているところもあるため、最低限のマナーは抑えておきましょう。
以下では、職務経歴書を提出する際の注意点を3つ紹介します。

・郵送の場合

作成した職務経歴書を郵送する場合は長形封筒ではなく、書類に折り目のつかない角形A4号や角形2号などの定型封筒を使用しましょう。配達途中で書類が折れたり雨に濡れたりしないよう、A4サイズのクリアファイルに挟むことも大切です。
封筒の表面左下には赤文字で「職務経歴書(応募書類)在中」と明記します。文字が目立つよう、太めのペンではっきりと書き、定規を使用して文字を枠で囲みましょう。また、数字の表記は職務経歴書に書いた内容と統一し、社名は省略せずに書くことが大切です。

・データの場合

パソコンで作成した職務経歴書をメールで送信する場合は、PDF形式に変換し、ファイルにパスワードをかけて送信します。PDF形式に変換する際は、ファイル名を「職務経歴書_氏名. pdf」のようにわかりやすいものにすると親切です。また、職務経歴書にはさまざまな個人情報が盛り込まれているため、情報漏洩を防ぐためにもパスワード設定は怠らないようにしましょう。

・直接持参する場合

職務経歴書を面接時に直接持参する場合も、必ずクリアファイルに挟んだうえで封筒に入れて持参しましょう。理由としては、職務経歴書を持ち運んでいる最中に汚れたり破れてしまったりする可能性があるためです。封筒に宛先の記載は不要ですが、裏面には氏名と住所を記載しておきます。面接時に職務経歴書の提出を求められた際は、あらかじめ封筒から出し、両手で渡しましょう。

まとめ

職務経歴書は、自分がこれまで培ってきたキャリアやスキルなどをアピールするための書類です。履歴書だけではわからない実務能力や経験などを具体的に記載します。担当者は職務経歴書の内容を見て、採用基準と合致しているかどうか、あるいはその業務に対応できるスキルがあるかどうか、抱える課題をクリアできる人材と期待できるかどうかを判断するため、企業の応募要件や求めている人材の事前リサーチが欠かせません。

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