起業家でありアカデミアでもある。自分の汎用性を高めるキャリアを選択。
今回インタビューにご協力いただいたのは、研究機関で創薬研究に携わりながら、ご自身でもカンボジア関係の会社を起業するパラレルワーカーの中嶋さん。食品メーカーでの商品開発や介護事業会社での介護ロボット企画開発などを経て、2015年に起業。同時にアカデミアの世界に戻り研究も続けています。RD LINKでは事業プロデュースの一役を担っていただきながら、エキスパートとしても活躍中です。
アカデミアでの研究とビジネスの両方に従事するという働き方について、またそこに至るまでの背景や思いなどをお伺いしました。
RDエキスパート:中嶋 章悟さん
PROFILE
農学部でバイオサイエンスを学び、大学院修士課程修了後、2010年に新卒で食品メーカーに入社。入社2年で知人の会社に誘われて、専門分野とは全く異なる領域に飛び込む。その後さらに新規事業や事業開発を学ぶために再び民間の事業会社へ転職。介護ロボット企画開発における子会社の立ち上げなどに従事。2015年にかねてより興味があったカンボジア関連の会社を立ち上げ、同時期にアカデミアの研究に戻り感染症の創薬研究に従事。その間に博士号を取得。現在は自身のカンボジア事業拡大と研究のビジネス化などを目指すと共に、アカデミア人材のキャリア支援の一助になりたいと活動中。
アカデミアではなく社長になりたかった
中嶋さんは非常に面白いキャリアを歩まれていますが、まずは現在の仕事や活動を教えてください。
現在の仕事としては、アカデミアで主にウイルス感染症の研究をしています。博士号を持っていますので、創薬の基礎研究を行っています。客員研究員のような立ち位置です。
もう一つはカンボジアに関わる会社を経営しています。役員が3人、業務委託の方が3人の、合計6人の会社です。カンボジアの食品を輸入していて、その他、通訳含めた現地のアテンドも行っています。今年中に新規事業で旅行業や人材業、飲食業も検討していて、今ライセンス取得や助成金申請に走り回っています(笑)
非常にややこしいのですが、研究本職先としては愛知県の研究機関で、ここは学生時代の恩師がいる縁で研究員として所属させていただき、そこで自分の研究費も持っています。また東京の研究機関にも所属しており、実際にはそちらで主に研究しております。あとはRDサポートさんでRD LINKのプロデュースに関わらせていただいていますね。
すごく独特な働き方ですよね。
私の一番の目的は、私自身博士号を取得して研究活動もしていますので、同じようなバックグラウンドの方々のキャリアパスの一つのモデルになれたり、何か新しい働き方を創造できたらと考えています。
非常に多岐に渡る活動をされていますが、これまでどのような基準で職業の選択をされてきたのか教えてください。
時系列でお話していきますと、私は大学でタンパク質の研究をしていました。農学部で食品に興味がありましたし、開発をやってみたいと思っていたので、大学院修了後は食品メーカーに就職しました。100人程度の規模で業務用の冷凍食品を作る会社でした。
タイに工場があり原料の調査などで出張に行くことも多かったのですが、現地のスタッフと一緒に働くうちに、東南アジアという地域と人に興味を持つようになりました。そんな折に知人に誘われて一緒に働くためにメーカーは退職し、そこでカンボジアの方々と知り合ったのが、カンボジアとの最初の接点ですね。在日カンボジア人のコミュニティがあって現地の方の様々な事業のサポートをしているのを見て、こういった仕事面白いなと思ったんですよね。
新卒で食品メーカーに入社されて2年程で知人の会社に移られたということですが、学生時代に勉強してきた専門性が活かせなくなるという不安はありませんでしたか。
もちろん不安はすごくありました。ただ、まずは社会に出て自分にできる事を増やしたいというのが一番でした。もともと社長になりたい、新しい経験を積みたいという思いが強くて(笑)アカデミアで研究をするよりも社長業に興味があったので、就職したというのもあります。
そうなんですね!
残念ながら知人の会社は1年ほどで終わってしまったのですが、もっと事業開発や新規事業学ぶために改めて事業会社に入りたいと転職活動をし、2013年に介護事業会社の事業開発部に入りました。
同社がちょうど介護ロボットを作り始める頃で研究会を立ち上げているところでした。そこで色々なメーカーさんを30社ほど集めて介護現場のニーズをプレゼンして「新しい機器やロボットをつくりませんか?」という場から参画できまして。その流れで様々なメーカーさんと協業での新規介護ロボット開発や、また子会社として介護ロボットの販売をする会社の立ち上げに携わりました。
面白そうですね!
指定した時間に薬が半自動的に出てくる服薬支援のロボットを作って販売していたのですが、商材がそのロボットしかなかったので、広く売るために連携できる商品を開発するため、色々な企業に声をかけて企画も営業もしました。ここで新規事業の勉強をすごくさせていただきました。
その後2015年に退職して、カンボジア関係の会社を立ち上げました。またちょうど同時期にご縁があって再びアカデミアの研究もやり始めました。とにかく非常に縁に恵まれて、今に至っているという感じです。
では、これまでの仕事は社長になるための勉強ができる環境を意識して選ばれてきたということでしょうか。
それはありますね。あとは自分が成長できるか。もちろんお金はたくさんいただけるに越したことは無いですが、今はもっと経験を積みたいということの方に重きがあります。
起業について
起業について少し伺いたいのですが、起業をするにあたり大変だったことは何かありますか。
起業すること自体は大変ではありませんが、後ろ盾がなく責任は全て自分で取らなければいけないというのはプレッシャーですね。社長業ですので、不測の事態のトラブルがあった場合に、どのような対応するのか、調整するのか撤退するのかを自分で判断して決めていくしかありません。実際に何度か会社をたたもうと考えたことがありましたが、そのたびに仲間や良くしていただいているお客さまのことがよぎるので、何とか続けてこれました。
資金や人材を集めるということについては、どのように勉強したり決断されてきたのですか。
資金自体は自己資金、金融機関からの融資、公的な助成金を獲得しながらやってきました。ただやはりお金の悩みは尽きないです。創業メンバーは元々の知り合いが参画してくれましたし、業務委託のメンバーについては、色々動いていると知り合いがどんどん増えていくので、一緒に手伝ってほしいと声をかけたり逆に声をかけてもらったりして集まってきました。全員カンボジアに関わるメンバーで、本当に亀の歩みですが、会社としてもできる仕事が増えてきています。まだまだこれからですので、我々ならではの出来る仕事を着実に増やしていきたいと思っています。
最近は会社の中で閉塞感を感じて自分で何かやりたいと相談に来られる研究者も増えてきて、アカデミアの方々からも同様の声を聞くことが増えました。起業を考えている方に何かアドバイスはありますか。
これは完全な私の主観なんですけど、食いっぱぐれない能力をつけることですかね。
どういう風に身に着けるのですか。
失敗しても戻れる職業なり、何かしら自分の中の立ち位置を見つけておくというか。複業でいくつか仕事のベースを持っておくことも非常に良いと思います。
起業は上手くいかない可能性もあります。なので万が一うまくいかなくても困らない能力をしっかり身に着けるというのは重要なのかなと思います。0か100かのバイタリティも良いですが、0になった時はやはり怖いので最低限のベースはあったほうが良いです。またその方が安心してチャレンジできると思います。
6年ぶりに戻ったアカデミアはワクワクと幸せしかなかった
ビジネスでの社長業を目指される中で6年ぶりに研究に戻られましたが、戻ろうと思ったのはなぜだったのでしょうか。
率直に言って、研究をやってみたいという純粋な動機ですね(笑)本当にたまたまの縁なのですが6年ぶりにアカデミアの研究機関に行ったとき、本当にワクワクした記憶があります。その時に、自分はこっちに戻りたかったんだと思いましたね。それで、結局居ついてしまいました。もちろん環境というか、周りの方々によくしていただいたからというのが一番なのですが、それと学生時代にやってきた事をもう1回積み上げたいなという気持ちもありました。
やっぱり研究が好きだということを再認識されたのですね。その間に博士号を取得されたということでしょうか。
営業などをやっている中で戻ったので、例えば「メスシリンダーで測ります」とかそういう当たり前の事がすごく面白いんです(笑)それまでの6年間は研究に携われなかったので、その時は本当に幸せでしたね。
博士号はいつか取りたいとずっと思っていました。博士号をとった後、ありがたいことにRDサポートさんでも博士号を活かしたような仕事ができていますし、実際に論文を書いたり国内外の学会に参加したり、そういう研究方面のこともできています。
一度離れて視野が広がっているからこそ、気付いたことがあったのだろうなと思います。
それはすごくありますね。自分である程度好きな研究に取り組めるというのは、実はすごく幸せなことです。ただ、そればかりになると、その幸せが分からなくなることもあると思うんですよ。一度離れて、また戻ってその景色を見ると、すごく幸せな事をしていたんだと思いました。一度離れても数年後などにまた自分がやりたい事を表現できれば非常に良いことなのでしょうけど、そこまでもう一度たどり着くのはなかなか難しいことでもありますね。
民間企業とアカデミアを自由に行き来できると、アカデミアの方もビジネスへの視野が広がったり、企業もそういった人材を入れて一緒に何かを考えるということもできそうですね。今はルートがなかなか無いですよね。
世の中は少しそういう方向性に動いてきている気はしますね。社員の複業を解禁したり、博士号取得を後押しする企業が増えてきて、研究の能力を入れていこうという風潮になりつつあります。私自身も民間企業とアカデミアを実際に行き来しているので、その魅力を今後も発信できればと思っています。
今キャリアの選択肢が増えていて、一社で経験を積むのも一つのキャリアだと思いますし、起業するというのもひとつ、これからは企業に所属しながら複業で何か仕事をするというキャリアの形も出てくると思います。今、キャリアに悩んでいる20~30代の研究者の方々に向けて、アドバイスがあるとしたらどんなことですか。
新しいことをやってみると世界がどんどん広がっていくので、何かチャレンジングなことをしてみると良いと思います。周囲もそういう人を面白がってくれると思うんですよね。
私自身はとにかく何でもやってみたいタイプなので、20代の頃は振れ幅が大きく色々やりすぎて「大丈夫か?」と思われていたりもしましたが、振れ幅が大きかったから真ん中が見えてきたりということもあります。
一方で振り切るというのは大変なこともあるので一概におすすめはしませんが、少なくとも世の中を見てみると、世界はものすごく広いということはすごく分かると思います。カンボジアに行ってみるのもいいですね(笑)
中嶋さんの好奇心の強さはすごいですね。
私は自分の市場価値を常に考えていて、社内での自分の仕事がうまくいかなくても、外で活かせる能力値を見つけたいと強く思っています。
もちろん長くその企業で居続けたからこそできることはたくさんあると思いますし、どちらかを選択するというのは難しいでしょうけれど、いずれにしても情報を集めることは非常に重要だと考えています。客観的に自分自身が日本の中、世界の中でどんな立ち位置にいるかというのは気にしたいし、若手の方々にも気にしてほしいなと思います。
複業してみようかな、転職してみようかなと悩んでいる方にアドバイスはありますか。
やってみる(笑)
とりあえずやってみれば、ということですかね(笑)
やってみないと想像もできないと思います。色々なことをやると、なんとなくこうなるんだろうなということも見えてくるでしょうし、経験値の幅が広がるので少しズレた分野でも想像できるようになります。研究でも、色々考えていても手を動かしてみないと実際に新しい事はできません。それと同じでまずはやってみることが大事だと思います。
-今研究者の皆さんもブログやSNSでご自身の考えを発信したりする方が増えていると思います。以前はそういう方は少なかったと思うのですが、中嶋さんはそのような変化をどう感じますか。
とても大事な話ですね。実際に研究費を申請する際なども、広報活動が必ず必要になってきます。研究成果を世の中に発信していくことはすごく求められている。研究して終わりではなく世の中にどう波及させていくかは非常に重要で、そういった見えない世界をSNSなどを活用して発信するということは良いことだと思います。
複業は世界が広がり、視野が広がり、能力値も上げられる。
中嶋さんはRD LINKでもエキスパートとして活躍いただいていますが、当社のようなエージェントに登録することで、どのようなキャリアを積める可能性があると思われますか。
ひとつの企業だけでは経験できない事が経験できますよね。能力値もそれによって増えていくと思います。色々な経験ができたほうが自分のキャリアパスも広がりますし、私は研究も開発も営業も全部やりたいタイプなので色々できるのはすごくいい(笑)RD LINKさんに登録しておけばそのチャンスがあります。
たとえ契約に至らなくても、仕事内容のすり合わせで企業との3者面談の場があるので、そこで様々な企業の考え方に触れてみるというのはすごく良いと思います。
経験を活かしながら、更なる経験を積めるという感じでしょうか。
例えば、私が最近関わらせていただいたRD LINKさんの案件だと、医療機器を作るということで、主な依頼業務とは別に、薬事関係のことも少し絡んでほしいといった話がありました。私自身は申請業務そのものの経験がありませんが、これまでの色々な知識を集結させて、また詳しい方もいらっしゃるので色々とお聞きしつつ、実務的なチャレンジしてみたいなと思っています。
そのような仕事は、医療品や医療機器メーカーの担当者であれば経験できると思いますが、私の今の仕事の中では経験できる可能性は直近では全くありません。でもチャンスをいただけたので、自分の能力値をあげていくことができ、視野を広げることにも繋がります。
また、RD LINKの案件では経営者の方と触れ合う機会も多いので、ベンチャー企業のバイタリティを生で体験できるところも大きいです。一企業の担当でいた時の視野とは全然違うものが外部で得られると思います。
研究職の方が複業やフリーランスとして働くリスクにはどのようなことが考えられますか。
研究者に限らずですが、やはりちゃんと時間管理をしないと非常に苦しくなります。今やらないといけない仕事に複業の仕事が重なってきた時に、どこまでしっかり自己管理できるか。期日があるものは守らなければいけませんし、もちろん成果も必要ですので、バランスを取ることは昔から気を付けています。
週に何時間働くとか業務の範囲はどこまでなのかといったことがあいまいだと後々自分を苦しめる要因になりますので注意が必要です。複業先とはその取り決めを最初にきちんとやっておきたいですね。今RD LINKさんで新しい案件を打診いただく時は、コンサルタントの方が私のキャパをとても気にしてくれており、改めてその取り決めの重要性を感じています。
慣れるまでは実際の業務だけでも大変なので、初めて外の仕事を受けて交渉事も自分でやるというのは難しいと思います。RD LINKでは交渉事や営業は私たちが引き受け、皆さんには業務に専念してもらえるようにサポートしています。
自分でやってみて一度大変さを実感することも良いのでしょうけど、やはりサポートしてくれる方がいると安心ですし、ありがたいですね。あとは秘密保持や競業などの注意点もあると思います。そういったこと含めたお困りごとにコンサルタントの方が相談に乗っていただけるので、やはり心強いと思います。
当社では少ないですが、オンライン上で簡単な仕事を受託するサービスも増えています。中嶋さんご自身はどのような仕事を望みますか。また研究者の方々はそのあたりどうなのでしょうか。
もちろん人によると思いますが、研究を本当にやっている人は基本的に時間がないと思いますし、また私自身としてはある程度誰でもできそうな簡単な仕事を受けるのは難しいかなと思います。私も含め研究者は好奇心が強い人が多い印象ですし、まだ見ぬ世界が見てみたいとか、自分の研究にさらに付加価値が得られるような経験が積める仕事であれば興味を持つのではないでしょうか。
義理人情というベースが無いとスタートラインにも立てない
外部人材として色々な企業と一緒に仕事をする時に、ご自身で気を付けていることなどはありますか。
やはり人間的な部分ですね。ちゃんと挨拶しましょうとか、何かあったら御礼しましょうとか、そういった部分は大事にしています。義理人情を大切にするベーシックなところは社会に順応するための必須の基礎的能力です。その土台あってこその何かだと思うんですよね。それがないと、そもそもスタートラインに立てないというか、一緒に働きたいとか、サポートしたいと思ってもらえないと感じています。
中嶋さんのお話を聞いていると、複業や起業をする、しないといったことに限らず、常に外に向けてアンテナを張ってビジネス的な勉強をしていくことが、研究者のキャリアにおいても大切なことなのだと感じます。
やはり「自分は何者か」ということを考えることが重要だと思います。所属企業に依存する形になってくると、その企業がダメになったら総崩れになります。でも自分という旗をかかげて、その中で企業に所属するとか、フリーで生きるとか、私自身はそういう姿でありたいと思っていますし、そうすれば何かあった時にも汎用性があるんじゃないかなと思っています。
企業人であれアカデミアであれ、自分の旗を掲げるというのは今の時代のキャリア構築のポイントになりそうです。
博士はキャリア形成が難しいという話はありますが、世の中に求められる博士であれば良いわけです。私自身の経験ですが、博士号を取得して今4年程経つのですが、この2~3年で色々な職種で求めていただけることが増えてきました。
私の場合は、社会人経験を積んでから博士号を取得していますので、「博士を活かしたビジネスを作る」とか「今の研究を大きくして世の中に伝えられる仕事にする」など、お金という部分も含めた視野で仕事をしていることも、求めていただける大きな要素だと思います。そういう世の中に求められている博士でいれば、ニーズがあるのかなとは思います。
一方で多くの人がアカデミアの世界だけになっていき、基礎研究ができたら面白いというところでお仕事をされているかと思います。もちろんそれは非常に重要なポジションで日本の基盤にもなるので、しっかりやっていかないといけないのですが、どうしても今の日本社会で求められているものはそこから何か付加価値、特に実現可能性がある何かを作っていくことだと感じています。ビジネスという背景を持っている私のような生き方も必要なのかなと思います。
自分の汎用性を高める生き方を
最後に中嶋さんはアカデミアのキャリア支援に興味があるということですが、どのような経験からそう思うようになったのですか。
これまでの話とも重複しますが、博士号を取る過程や博士号を取った後でアカデミアの中で色々な先生や学生の方と一緒に仕事をしていると、やはり一般社会との比較からアカデミアの世界は狭いと感じています。専門性も大切ですが、色々な経験の幅を持っているほうが世の中的に汎用が効くので、もっと世界を広げて自分自身が主体となっていく必要性を感じています。ただ研究者たるもの研究に突き進まないといけない雰囲気が結構あるんですよね、特に任期付きの研究者の場合は。立ち止まってキャリアを止めてしまうと、そこで止まってしまう可能性もありますし。
確かに、この研究を突き詰めたら将来世の中の役に立つかもと熱心に取り組まれる姿は素晴らしいと思います。
そうですね。ただ、例えば良い研究室にいると伸びていく可能性も高い。一方で自分には合わない環境もありますし、その中でどうしてもそこにいないといけない理由はありません。そういった意味でも、広い世界を知っておけば今自分がいる環境は不自然なのでは?という感度が上がってくると思うんですよね。だから0か100かじゃなくて、少しだけ外を見てみるというのもいいのではと思います。
中嶋さんは研究もしながら自分の会社も経営していますが、いずれはこんな事をやりたいという最終形のプランは考えてらっしゃるのでしょうか。
私が研究する理由は、研究の好奇心もありますがそれ以上に、、今のチーム内でやっているものをアカデミア発ベンチャーにして大きくしたいなと思いながら日々研究をしています。それを実現するために研究も更に深堀していきたいですし、個人としては経営的な能力をもっと高めて、ゆくゆく事業化できるシーズができて世の中に発信するタイミングの際に、しっかりとした経営能力を持っている人材でありたいです。
またRDサポートさんの研究人材と企業を繋ぐビジネスの中で、アカデミアのキャリア支援ができるようになると良いなと目論んでいます(笑)