研究者にもフリーランスはいる!?フリーランスになるメリットとは

2022.06.30

コラム

研究者にもフリーランスはいる!?フリーランスになるメリットとは

最近は社会全体でフリーランスが増加しています。しかしたとえ興味があっても、研究者をしているとフリーランスが厳しいと考えている人も多いのではないでしょうか。
今回は、フリーランスの研究者についてご紹介しますので、興味がある方はぜひご一読ください。

フリーランスの研究者とは

まずはフリーランスの研究者について、詳しくお伝えします。

・そもそも研究者とは

研究者とは、主に科学技術分野において、人類の新たな発見のためや人々の暮らしを豊かにするための研究活動を続ける人のことをいいます。
研究のテーマや分野は多種多様で、医療技術や食品加工技術、化学、バイオなどです。
なお、研究は基礎研究と応用研究の2種類に分けられます。

<基礎研究とは>

基礎研究は、主に0から1を生み出すための研究で、これまで誰も知らなかったことを解明し、新しい知識として蓄積する活動です。基礎研究によって得られた新しい価値や技術は、応用研究で活用されたり新サービスや新商品を開発するときにも活用されたりするため、基礎研究そのものが人類に大きく貢献していると考えられています。

<応用研究とは>

応用研究は、基礎研究によって発見された価値や技術などを、既存の研究結果を用いてさらに深く研究します。ただし、応用研究には期限があり、あらかじめ指定された期日までに研究を終えなくてはなりません。長い時間をかけて成果を積み上げていく基礎研究とは違い、応用研究は時間的な制約のある中で研究するケースがほとんどです。

・研究者が活躍する場所

研究職が活躍する場所は、大まかに分けると下記の3つです。

<大学>

国立大学や私立大学などの研究室では、基礎研究をはじめとするさまざまな研究が行われています。博士研究員や教授として、研究活動と平行して学生への指導も行うケースが一般的です。
大学で研究をするメリットは、企業のように時間的な制約のない基礎研究がメインとなる点です。しかし、大学に研究員や教授として就職するのは難しく、実績や専門性の高さをアピールする必要があります。

<民間企業>

民間企業の中には、自社の研究室で新商品開発のための研究を行っているところもあります。研究職から人気の高い就職先としては、食品メーカーや医療機器メーカー、製薬、化粧品、化学メーカーなどです。研究の結果や自分のスキルが新商品の発売や売上につながるため、成果を実感しやすい点がメリットと言えるでしょう。

<公的機関>

研究を行う公的機関としては、「理研」と呼ばれる理化学研究所をはじめ、文部科学省や厚生労働省、農林水産省などの研究所があります。公的機関に研究者として就職すると研究公務員という立場になるため、国家公務員総合試験または地方公務員試験への合格が条件です。また、同じ研究公務員といっても、勤務先によって科学捜査のための研究や動物医薬品研究など、研究分野や内容も大きく異なります。

・研究者にもフリーランスがいる?

科学者向けのフリーランサー向けプラットフォーム「Kolabtree」のデータによると、2018年時点でフリーランスの研究者は4,000人、現在は9,000人以上まで増えています。柔軟で多様な働き方をするフリーランスは、研究者の間にも広がっていると言えるでしょう。

・フリーランスの研究者が増えている理由

IT技術の発達により、オンラインでどこにいても簡単にコミュニケーションをとれるようになったことや、働き方の多様化などが理由にあげられます。個人の考え方や多様な働き方を尊重する時代へと変化したことで、研究者でもフリーランスとして活躍する機会が増えました。

・フリーランスの研究者を求める企業も増えている?

最近では必要に応じて人材を確保でき、専門性が高いフリーランスの研究者の需要が高まっています。たとえば、自社のリソースだけでは難しいことでも、外部からの一時的な増援により解決できるものもあるからです。初めは必要に応じた人材の募集でも、成果を残して企業に貢献することで継続的に仕事を受注できることもあります。

フリーランスの研究者になるメリット

続いて、フリーランスの研究者になるメリットをご紹介します。

・やりたい研究に携われる

フリーランスの研究者なら、自分で仕事を選ぶことができるので、興味がある分野にだけ携わることが可能です。企業に属していれば、興味のない分野や専門外の分野に携わらなければならないこともあるでしょう。
しかし、フリーランスなら仕事を選んで、報酬を得ることができます。

自由度の高い働き方

企業に属すると基本的には8時間以上拘束されますが、フリーランスの研究者の場合、自分の予定に合わせてスケジュールを組むことが可能です。もちろん、研究内容やクライアントとの条件交渉によっては仕事内容や仕事場所も自分で決めることができるため、効率的に仕事を進められるでしょう。自由度の高い働き方ができるのは、フリーランスの研究者において大きなメリットです。

実績を作ることができる

フリーランスの研究者は、1つの企業に属するよりも実績を作る機会が増えます。多様な業務に携わることができ、実績が増えれば、新たな仕事につながる可能性も増えるでしょう。

複数から収入を得られる

フリーランスの研究者として複数の仕事に携わることで収入源が分散化され、万が一のリスクが軽減します。
近年は大企業であっても、いつ倒産や人員削減をされるかわからない時代です。1つの企業だけでなく複数から収入を得ていれば、たとえ収入源が1つ減ったとしても、収入がゼロになることはありません。

人脈や視野が広がる

企業に属するよりも、フリーランスの研究者は多くの人と接する機会に恵まれており、人脈の形成につながります。さらに、さまざまな仕事に携わることで新しい視野を手に入れることもできるでしょう。新たな人脈や視野が広がれば、新しい仕事が増える可能性も高くなります。

長く働くことができる

フリーランスの研究者には定年がないので、企業に属するよりも長く働けます。
企業に属していれば、まだ働きたいと思っていても決められた年齢になれば退職しなければなりません。
退職すれば長い年月をかけて磨いてきたスキルを発揮する場所が減ってしまいますが、フリーランスの研究者なら、基本的には年齢に関係なく長く働くことができます。

フリーランスの研究者になるには

フリーランスの研究者として活躍する方法をお伝えします。

積極的にインターンを活用する

最近では、社会人インターンも増えてきています。
積極的に企業が募集するインターンを調べて、自分がやりたいと思うところに応募するとよいでしょう。
インターンなら、実際に働きながら自分がやりたい研究分野に携われるかなどを知ることができ、研究者としての実績も得られます。さらに、インターンなら正社員よりも時間に融通が利くため、研究の時間を多く確保することも可能です。

専門機関とつながりを作る

フリーランスの研究者になる場合、専門機関とつながりを作ることが大切です。
専門機関はフリーランスの研究者として働く方法を知っている可能性が高く、研究へのバックアップやクライアント紹介のプログラムに参加することも期待できます。

スキルや専門性を向上させる

フリーランスの研究者には高い専門性を求められることが多いため、必要な人材と思われるようになるには、スキルや専門性が求められます。そのため、スキルアップや研究している分野の教育学位を修了するなどの学習が役に立つでしょう。自分に専門的な知識やスキルがあることをクライアントに示すことにより、フリーランスの研究者としての活躍の場が広がります。

キャリアプランや目的を考える

フリーランスの研究者として独立する前に、キャリアプランや目的を考えましょう。
キャリアプランとは、今後自分がどのような経歴を積み重ねていくか、という計画のことです。フリーランスの研究者として実現したい目的のために、どのような仕事をしていきたいかを長期的な視点で考えることが重要です。キャリアプランや目的が明確になれば、必要な経験ややるべき仕事が明確になります。

まとめ

研究者でもフリーランスとして活躍できます。フリーランスの研究者は、自分でスケジュールを組んで興味のある分野を追及するなど、自由度の高い働き方ができる点が大きなメリットでしょう。

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